
タイトル:リトル・マーメイド Ⅱ Return to The Sea
監督:ジム・カメラッド
形態:映画
既か未か:未
『リトル・マーメイド Ⅱ Return to The Sea』みた。
もう微塵も書く気もなんも起きない普通の映画だったんだが、前記事でリトル・マーメイドをネタにした以上、責任持ってみておくか…と思って見た。これ1本で1記事も書けんよと思ったが、まあⅢも見たのでそれなら書くか。味薄い作品のカーズ2もそういう方法をとった。
『ティガー・ムービー』の記事で言ったと思うが、トゥーンスタジオ作品の今作。潔く言って仕舞えば、既存IP使ってボロ儲け以上の何者でもない。ちなみに劇場公開もされてないので本作を知っている人の多くはディズニーチャンネルで偶然やっているのを見たキッズになることだろう。まあただ、日米両国において主要声優がそのままだったりするのはちゃんとしてると思う。ヴィランの声優もまちゃがやってるのでそれなりのプロモーションはやったんだろうな。
監督ジム・カメラッドはWikiとか見たわけじゃないので詳しくは言えないが、フィルマークスの制作作品見たところ、トゥーンスタジオの雇われ監督って感じで可哀想な気持ちになった。この人はクリエイターとして参戦したのか、それとも「売る」ための板挟みだったんだろうか。まあ、実際は、全然そんなことない可能性もあるし、国を超えてガキに心中を察されるのも嫌だろう。ジムさんには申し訳ないが、本作は面白くはなかったとだけ言っておこう。
ネタバレあり
アリエル(ジョディ・ベンソン)とエリック(ロブ・ポールセン)の娘・メロディ(タラ・シャレンドフ)の誕生を祝って、故郷アトランティカに帰ることを決めるアリエル。しかし、生誕祭でアースラの妹・モルガナ(パット・キャロル)にメロディは目をつけられてしまう。アリエルは娘を守るため、城壁を築き、海に関するすべてのことを秘密にするのだった。12年が経ち、メロディは両親の思いとは裏腹に海に思いを馳せていく。
ディズニートゥーン続編作品お馴染みの「我が子が自分と反対のことをする」展開です。ご丁寧に副題が『return to the sea』。もう見る前から内容の予想がつく。全体の流れとしては本当にご想像の通り、人魚に憧れるメロディ→モルガナと契約して人魚にの感じだ。モルガナはなんか、アースラに比べて魔法の才能がないらしい。冒頭いきなり生まれたばかりのメロディに襲いかかるも普通に対処され、その後12年待つことになる。モルガナの狙いはやっぱり海の王になることで、そのためにトリトンの鉾を狙っている。鉾は王家の人間にしか持てないらしいのでメロディを利用したいのだ。
まあ作劇上、仕方ないんだが、12年が死ぬほど軽く過ぎていっているのがめっちゃ気になる。セバスチャンは12年間、メロディのお守りを申しつけられて陸にいるし、主要キャラ御一行に見た目的な変化はない(後述)。12年あったらトリトン軍はさっさとモルガナを見つけ出してくれよとも思う。トゥーンスタジオ作は本編と違って楽しくツッコめるとこが少ないのが悲しい。純粋なツッコミどころになってしまってるので、その度に物語から心が離れていく。思うに、完全新作じゃないからなのは大きいと思うよ。新作だと多少のツッコミどころも「まあ、そう言う世界なのかな?」で流せるので。
俺が個人的に注目していたのは、アリエル一家は「対話」ができるようになるのか?という事。詳しくは『リトル・マーメイド』の感想文を見てほしいんですが、同作ではアリエル含め主要キャラに対話をする気がゼロなのが気になっていた。本作も海を秘密にしておくなど、メロディとアリエルの間ではコミュニケーション齟齬が起きているのだが、まあこれはまだ譲れる。物語の導入だしね。最後に対話してくれればそれで良い。トリトンから脈々と繋がれたコミュニケーション不足が断ち切られるのか。
無理でした。無理というか、そこに問題点を本当に置かない映画シリーズだな。これは。上述の通り、メロディはモルガナによって鉾のお使いをさせられるが、モルガナにメロディが矛を渡す際も「やめなさい」以外のことをアリエルは言わない。説明しろよ。個人的な問題となるが、俺が奨学金を借りるとき、親に借りてほしいと頼まれた時のことを思い出す。myの親もアリエル一家みたいな感じなので、俺が「自分で返済することになるから、返済ペース等、理解してから決める」と言ったところ、「学費を親に払ってもらうのを当たり前と考え過ぎている」と怒られた。別に親のことは恨んじゃいないし、感謝もしてるが、こと話し合いにおける感覚はもしかしたら俺の方が持ってるんじゃないかと思う。
正直、前作感想でバカにしたそこだけ見れればそれでよかったのでもうほとんど書くことはゼロ。細かいところを言うと、ディズニーキャラでペンギンが出てきてくれたのが嬉しかった。ペンギン好きなので。パッと思いつくのが『メリー・ポピンズ』のウェイターくらいしかいない。まあこいつには2度と会えないが。俺がオリエンタルランド就職したらマーメイドラグーンにこいつモチーフのアトラクションを作ってやるよ。
あとはフランダーがめちゃくちゃキモくなってて笑った。上記の12年マジックの影響をもろにくらったのがフランダー。フランダー好きな人いたら普通に可哀想だと思う。彼はこの後も『チップとデールのレスキューレンジャーズ』で海賊版にされたり、『リトル・マーメイド(実写版)』でぺちゃんこにされたりする。
後ちょっと思ったのが、アリエルの陸への憧れは未知なるものへのときめき、ワクワクの冒険心からくるものだったのに対して、メロディの海への憧れは周りに馴染めないことによる逃避先っぽかったのは気になった。鏡像関係になりきれてないというか。アリエルは陸に憧れて憧れて、それでも行けない矛盾を抱えていたから、陸に出るのが待望のシークエンスになったわけでしょ。だから市場を巡るのも楽しくなったわけで。一方、メロディは冒頭12年後にすでに海に入っとる。城壁の意味はゼロ。だからマーメイドになったところで大して感動とかもないし。アトランティカまでの道すがら、半身を陸に出してる鯨の上に寝転がってて笑った。泳げや。
そう考えるとメロディの仲間がペンギンとセイウチ?(アシカかトドかセイウチかオットセイや)という水陸両用生物だったのは示唆的なものを感じる。知らんけど。キャラクタライズドしづらいからか、魚キャラが全然出てこないのは海の話としてどうよ。スポンジ・ボブ、あんたのことだよ。
ちなみにメロディの最後の選択は普通によかった。まあだから、逃避先としての海への違和感も正直あんまり持ってはいない。
そんな感じで別に普通でした。面白くはない。作画とか歌は当然1作目に勝てるわけないだろうがっって感じなので期待してないし。メロディ自体にも大して惹かれなかったので。主人公の子供ポジションでワクワクした事例が本当にない。俺みたいに意地悪な人か、アリエルワールドをもうちょい堪能したい人は見ればいいのでは。ただ後者の場合、今から書く3作目の方がアリエル活躍するし、時系列的には3→1→2なので飛ばして3見てもいいよ。

タイトル:リトル・マーメイド Ⅲ/はじまりの物語
監督:ベギー・ホームズ
形態:映画
既か未か:未
『リトル・マーメイド Ⅲ/はじまりの物語』みた。
3とはついてるものの、これは邦題のみで前日譚なので実際には3じゃない。『ライオンキング3』と同じやり口(原題はライオンキング1/2)。ただ、やり口とはいえ、ナンバリングタイトルってナンバーをタイトルにつけると売り上げが落ちがちなので(実際は知らんが、シリーズ初見の人に見てもらうため排除されやすい)逆に潔いと言える。それに今後、一生リトル・マーメイド3が作られることはないと思うので気にする必要もない、へっちゃらだ。もしリトル・マーメイド続編が作られるとしても、ターミネーターシリーズのように「1の真の続編!」とかをやるだけだろう。
こっちも別に面白くはなかった。まあただ2よりはこっちかな。後付けの過去編と言うことで諸要素を無理くり拾ってきてくっつけてる感じはしますが。ただ、別に好きじゃないことに変わりはない。アリエルワールドが好きな人は楽しめると思う。俺はそんなでもないので。
今度こそトリトンとアリエルの対話が見れるか??の気持ち一辺倒で見た。でも仮にここで見れたところで過去編なんよ。退化しとるやん!となるので。どっぷりマーメイドワールドに浸かったというオタクの縛り的な楽しみはできました。
ネタバレあり
アリエル(ジョディ・ベンソン)が5歳の頃、トリトン(ジム・カミングス)は妻、アテナ(ローレライ・ヒル・バターズ:人魚の声優の名前がローレライってエグいな。ちなみに歌は違う人)をとても愛しており、王国内には音楽が満ち溢れていた。トリトンはアテナにオルゴールを贈るも、その直後やってきた船の影響でアテナは帰らぬ人となってしまう。トリトンは悲しみから王国内で音楽を禁止してしまう。心を閉ざしたトリトンはアリエルたち7人の姉妹ともどこか距離感がある。姉妹には家庭教師マリーナ(サリー・フィールド)がついていた。マリーナはセバスチャン(サミュエル・L・ライト)を打倒し王の側近というポジションを手に入れようとしていた。
音楽が禁止された国でアリエルたちが再び音楽を取り戻す話。その過程で1の諸々の諸要素をうまいことくっつけ合わせ、形にしているという感じ。セバスチャンが宮廷音楽家になった理由とか、フランダーとアリエルが出会ったきっかけとかね。アテナとトリトンの愛は裏設定だと思ってたけど、ここが初出だったのかも。
別につまんなくはないが、もう見た瞬間結末がわかるので単調に感じざるを得ない。本当に。音楽が物語の鍵にしては肝心のサントラが弱い。残念だ。今作のヴィラン、マリーナの歌は途中までは良かったけど、転調入って微妙になった。ディズニートゥーンの悪いくせだと思う。曲を途中から転調させるの。物語自体には一切転調入れないくせにな。
肝心の「対話」についてだが、もはやあんまり覚えてない。してる!って思わなかったから多分してなかったんだろうな。見返したがしてないっぽい。もうどうでもいいレベル。トリトンの傷心に国中巻き込んでんじゃねえってのが第一。こっちが勉強したせいかわからんが、王政で為政者が個人主体のことやってると、もう普通に腹立つ以外の感想が湧いてこなくなってしまった。トリトンの音楽禁止令はアトランティカの教科書では生類憐れみの令的にいじられることだろう。最近、評価が上がりつつある犬公方に対応するように、トリトンの娘も人間界との架け橋を渡したという功績を上げてるため、再解釈的にageられる可能性もゼロではない。
あとトリトンは謝れ。国に強要してた訳なんだから。問題がなあなあになったタイミングで「はい!解決!」みたいにすんのはあんま良くないと思う。セバスを宮廷音楽家にすることでお茶を濁した感。
ヴィラン・マリーンと側近のジュゴンは良かったと思う。キャラメイクはいいね。置きにいってるからこそ、大はずししない安心感がある。アリエル以外の姉妹にスポット当たったのも嬉しいところ。アニメシリーズ見てないのでそっちでは活躍してるのかも知らんが。
まあ以上。薄い。薄味でしたわ。2,3ともに、リトル・マーメイドを作品単位じゃなく、世界ごと大好きだとか、キャラ推しだとか、まあそんな人は見たら結構楽しめると思う。『カーズ2』とか同じく、世界拡張やなって感じ。それ以外の人は見なくていいと思う。今後もトゥーンスタジオ続編巡りをしていくが、感想書かないやつが多いと思う。それは今ブログにおける『ウッディー・ウッドペッカー サマーキャンプ』のように面白い、面白くない以前に味がしないからだ。どっちにせよ味がしたら食べることはできる。そんなわけで現在見終わった『アラジン2』はブログ書かないし、『ポカホンタス2』はブログ書く。売るための続編ってこれだから嫌いなんだよな。こっちが収穫できうるものが限りなくゼロに近い。だって前とほぼ同じか劣化だからな。そういう意味でも1をめちゃくちゃにした『ポカホンタス2』は素晴らしいと思う。挑戦しなきゃ映画じゃない。