
タイトル:ロジャー・ラビット
監督:ロバート・ゼメキス
形態:映画
既か未か:既
『ロジャー・ラビット』見返した。
なつかしーっ。皆さんは知ってるでしょうか。ロジャーラビット。アニメと実写を複合させた系映画の金字塔。ディズニーランドとか行ったことある皆さんなら「トゥーンタウン」と言うミッキーたちの家がある場所を知ってると思います。それの元ネタが今作。だいぶややこしいんですが、ディズニー映画って設定的にミッキーやドナルドは俳優、スターでアニメ映画は彼らが演じているって言う設定があるんですよ。で、そんな彼らが住んでいるのがトゥーンタウン。アニメと実写の人間が共存しているのが本作の世界観。
この設定はスターシステムみたいな名称で使いまわされてて、本作に近い作品でいうと『ザ・マペッツ』とか『チップとデール/レスキュー大作戦』とかがある。後者は本作の実質続編みたいな感じでファンからはあり得ないほど叩かれてる。
本作は原作を持ってるんですが、映画オリジナル要素として数多くのアニメキャラクターのクロスオーバーが大きな魅力。ディズニーキャラはもちろん、ワーナーのルーニートゥーンズやベティちゃんとかがわちゃわちゃしてるのには流石に多幸感を感じる。権利関係よく頑張ったよなとか言う渋い見方もできる本作の良さ。
それでいて、完全におふざけ用の舞台設定ってだけでなく人間キャラ、エディにちゃんと力が入ってるのはいいとこです。古き良きとは言ってしまうんですが、かなりの良作なんでディズニーランド行く前に見てはいかがでしょうか。
ロジャーラビット(チャールズ・フライシャー)はトゥーンタウンのスターで今日も撮影を行っているが、妻ジェシカ(キャスリーン・ターナー)の浮気疑惑に悩んでいた。撮影所長のマルーン(アラン・ティルヴァーン)は浮気の決定的な証拠を突きつければ、ロジャーも観念して撮影に打ち込むようになるだろうと考え落ち目の探偵エディ・バリアント(ボブ・ホプキンス)に調査を依頼する。エディはかつてはトゥーンたちのために仕事をしていたが弟をトゥーンに殺されたことをきっかけにトゥーン嫌いになり、酒浸りの生活を送っていた。しかし、報酬金の羽振りの良さもあり、仕事を遂行しておもちゃ会社の社長マービン・アクメ(スタッビー・ケイ)とジェシカの浮気現場を押さえる。この証拠写真を見たロジャーはショックのあまり行方不明になり、翌日アクメが殺害される。ロジャーはエディの事務所にやってきてアクメ殺しは自分ではないと述べる。いったい、誰がロジャーラビットを罠にはめた?
全体的にはアクメはトゥーンタウンの所持権を持ってて彼の遺書を探すとともにロジャーの無実を晴らすのがストーリー。アクメのおもちゃ会社といえばルーニートゥーンズのワイリー・コヨーテがよく使ってる会社の小ネタでしょうね。全然関係ないと思いきや、アニメと実写複合作品で少し関係のある話をすると、『コヨーテvsアクメ』という映画が今年公開予定です。予定っていうのはめちゃくちゃにお蔵入りしたりしててガチで公開するのかよくわかってない。ただジョン・シナとコヨーテが一緒に写ってるスチルフォトとか出てたんで。楽しみにしてるけど期待しすぎて疲れるんですよ。ワーナーは平気でお蔵するからね。『バットガール』しかり。アン・ハサウェイが主演予定のセサミストリートはどこに行ったの?
本作はタイトルのロジャーに加え、人間サイドのエディが実質的な主人公を担う。エディはあらすじでも書いた通り、かつてはアニメ好きだったものの弟を殺されてからというものの、アニメ嫌いで酒浸りの毎日を送っている。殺害方法はピアノを頭上から落とされるというものでこれはアニメ(トゥーンのことは以下アニメで行きます。吹き替えだとアニメだし。)常套手段。アクメ社長もピアノを落とされたのでロジャーが容疑者となる展開だ。
エディ自体はアニメ嫌いとはいえ、素質的な性格はよく、路面電車に乗れずバックボーンにこっそり座るシーンでは同じように無賃乗車してる子供達と楽しそうに笑い合ってたりする。一人乗り遅れた子供にコイコイってやってキャッチしてあげるシーンも保護良い温かみを感じる。ロジャーがアニメな分かはわからんが人間的なドラマを担うのは完全にエディで、エディがアニメ嫌いを乗り越えれるか、ユーモアを取り戻せるかというのが主題だ。
ロジャーはあんまいうことないので省略、ロジャーの奥さん、ジェシカも本作では結構面白いキャラだ。まずすごくグラマラス。アクメ社長とせっせっせをしている現場を押さえられてしまうが、実は浮気ではなく密会はアクメに脅迫されて行っていたものだった。ジェシカはそんな感じにも関わらずロジャーを溺愛してるのがいいところ。事件を解決すべく独自に動き始めるのがキャラとして生きてる感じがしていい。
ロジャーを追うのはドゥーム判事という男。みんな大好きクリストファー・ロイドが演じており彼もアニメ嫌いとして有名だ。判事は不死のアニメを殺す方法を持っており、それはディップという溶解液で溶かすという方法。他にもアニメは笑いすぎで笑い死にするがその2択でしか殺す方法はない。そのため判事は実写だが判事の部下のアニメであるイタチたちは強敵となる。
まあ結末までは書かないですがエディが酒を捨てるシーンだとかロジャーたちを助けるためにアニメのようにおとぼけまくるシーンはベタとはいえすごくいい。エディが過去を乗り越える、もしくは向き合うという物語の軸がブレずに発揮されてて最高です。まあストーリーは普通なんですが、アニメというトッピングもうまく物語に絡みながら機能してるし、そのおかげで豪華にもなってるからガチのウェルメイド良作。
ディズニー系としては結構アダルトな感じで下ネタも多いんですが、そしてそこを切り取って「ディズニーなのに下ネタがある映画○選!」とかうるさいオタクに取り上げられがちなんですが別に気にならんかったな。ディズニーオタクとやらは得てして全然映画見てないので衝撃受けるかもしれんが別にディズニーで下ネタやったところで聖域でもなんでもあるめえし。配給会社の問題だからその枠には全然『デッドプール』とかも入りうるしな。
他には夢のコラボ!これがいいですね。ドナルドとダフィーとか。バッグスとミッキーもか。エディが使う拳銃がヨサミテ・サムからのプレゼントだったり、カートゥーン好きはかなり楽しめます。こういう夢のクロスオーバーは『ワンス・アポン・ア・スタジオ』とか『スペース・ジャム』とかでも見れるが会社の枠組みを超えるのは結構レア。『レディ・プレイヤー1』は見てない。ウッディ・ウッドペッカーも出てましたね。彼、好きなんですよ。昔USJの年パス持ってた頃。その時はお土産袋に彼が写っていた。寂しくなるぜ。
ロジャーラビットが見事紡いだアニメと実写の複合はなんとか現代までほっそい線で生き残ってます。ひとまず『コヨーテvsアクメ』の安全公開を祈りながら、『ロジャー・ラビット』もいつか続編が来るといいな。