
タイトル:カーズ2
監督:ジョン・ラセター
形態:映画
既か未か:既
『カーズ2』みた。
別に感想書くか?って感じではあるけどディズニー作品全部感想かけたら嬉しいから書こう。ついでに『カーズ オン・ザ・ロード』についても書きますわ。
『カーズ2』は残念なことにピクサー作品の中でもダントツで評価の低い作品です。『カーズ』のレースの中での新世代と旧世代の衝突、そして和解という路線をかなぐり捨て、スパイ映画路線を打ち出した。何故。
監督ジョン・ラセターはこの作品を最後にセクハラのせいもありピクサーからは追い出されたため遺作となっている。この物悲しさは作品の出来も含めて『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』でジョス監督が干された感じに似ている。奇しくもどちらもセクハラで干されてるし。
本筋はメーターのスパイ活動に加え、ライトニングとの友情を描く。まあそんな感じ。
ネタバレあり
新進気鋭のレーサー、ライトニング・マックィーン(オーウェン・ウィルソン)は「ワールド・グランプリ」への参加を招待される。世界を巡るレースはアリノール社のCEOマイルズ・アクセルロッド卿(エディ・イザード)がバイオ燃料「アリノール」の有用性を示すために開催したものだった。ピットクルーとしてマックィーンに同行するメーター(ラリー・ザ・ケーブル・ガイ)だったが行く先々でトラブルを起こしてしまい、マックィーンとは険悪に。そんな中始まったレースではアリノールを使用したレーサーたちが原因不明の故障を起こす。かねてよりアリノール社を調査していたスパイ、フィン・マックミサイル(マイケル・ケイン)とホリー・シフトウェル(エミリー・モーティマー)はメーターをアメリカのスパイと勘違いして協力を求める。
本作はスパイアクションや黒幕の存在、取り巻く陰謀、そしてライトニングとメーターの友情が主軸のはずだがそれらはいまいち面白くない。ごめんね。
一応、故障車が黒幕でアリノールを敢えて危険なものに見せかけバイオから石油の時代に振り戻して金儲けしようとしていたっていうちゃんとしたプロットはあるんですがそれがいまいちライトニングとメーターの友情に結びついてないんですよね。
メーターの振る舞いをいちいち正そうとして友情に亀裂が走ることに関して、どこにいてもありのままの自分でいいというメッセージはあるのかもしれないですが、それにしてもメーターは弁えろよ?ってとこはちょっとあるし。で、メーターもメーターで悪気があるわけじゃなくすぐ反省もするので居心地の悪さがすごい。
そもそもメーターとライトニングの関係って難しいんですよね。例えば、『モンスターズ・インク』のマイクとサリーのように往年の親友でもなければ、『トイ・ストーリー』のウッディとバズのように鏡像関係の確執を乗り越えたわけでもない。まあ本当に二人の関係は親友以上でも以下でもなくて、むしろ物語的に幅を持たせられるライトニングとの関係性はキングやドック、サリーに発生するはずなんすよね。新世代と旧世代の関係がカーズの主軸なので。
ここにおいてメーターのさらなるややこしさはメーターって旧世代の象徴的な車種でありながらも本人自体は純粋無垢で何も気にしてないというチグハグさがある。ここに対する一応の対称性としてライトニングはちょっと性格悪めみたいなとこはあるんだけどさ。
この扱いずらさが『カーズ3』で大幅に登場シーンが削られた理由だろう。
では本作ではどうだったか。前述した通りですがメーターはアホだけど頭は切れるキャラになっててそれはいいんだけど、それがメインになったところでね。メーターが輝ける場所を見つける物語としても若干ブレてるっぽい。スパイになるのは完全に成り行きな上に「マックィーン」を救いたいがメインの目的なのでスパイ活動自体がメーターの自己実現になってないからだ。
あんま厳しいこと言うのもなんだがラスト、メーターは自身の振る舞いに反省し、ライトニングも君はそのままでいいと言って歩み寄るんですが、これは正直問題の不可視化にしかなってないですね。だって実際、『カーズ3』では復帰トレーニングにメーターを連れて行くそぶりすら見せないわけだし。また迷惑かける可能性が高いからね。まあそんな理由じゃないんだろうが。でもライトニングとメーターは二人でいる時より各々ソロでやってる時の方が輝いてるよ。
ここまで散々言ったがじゃあ今作のいいところってどこよと思った皆さん。結論から言うと世界の拡張です。今は亡き(意訳)ラセターが作っただけあって、そこは腐ってもジョン・ラセター。見ててワクワクはする。それもかなり。例えば今作では世界を回るんですが、その中のトイレだったり空港だったり些細なディティールですが、車ってこんな感じで生活してるんだ〜。って楽しく見れます。そして新キャラ、フィンとホリーもぽっと出にしてはかなり魅力があって活躍したり空飛んだりしてるの見てて楽しい。
ほんとにディティールは神ですね。例えば序盤、スパイ行為がバレてぐちゃぐちゃにされる車がリーランド・ターボって名前なんですが、聞きました?リーランド・ターボ。映画内ではクソほども活躍してないのにその名前のかっこよさのおかげで脳内に活躍シーンがありありと浮かんでくる。
カーズはラセターが車大好きで作ったということもあって、サイケデリックな世界観が本当にいいんですよね。何故サイドミラーがついてるの?とかドアいらんくね?とか世界観について考えると無限に味がする。どうやって子供産んでると思う?いや、マジで。エグめの性癖界隈にドラゴンほにゃららってのがあるがあれでも片方は生命を持った生き物ですよね。車は受動的にしかなり得ないわけで。車同士だよ?この辺でやめとくか。
そんなわけでポップコーンつまみながら見るくらいにはちょうどいい映画。ちなみにピクサー界ではこの作品をぶち抜くクソさの『バズ・ライトイヤー』が出てくれたので相対的にクソさも薄まっていることだろう。今後フィンやホリーの再登場は是非見たいところだがライトニングと食い合わせが悪すぎるのがきつそうね。

タイトル:カーズ・オン・ザ・ロード
監督:ピート・ドクター
形態:配信アニメ
既か未か:未
『カーズ/オン・ザ・ロード』みた。
ディズニープラス限定シリーズで一話約10分が全話10話分。サクッと見れるが別に必見ってほどじゃない。よくあるミニシリーズなのでこれを見なかったところでね。でもなんとなく見た。
ネタバレあり
ライトニング・マックィーンとメーターは親友同士。メーターは姉の結婚式に出席することになるがあまり気乗りせず、、。そこでライトニングはメーターについていくことにし、共に結婚式までの道中を楽しむ。
ディズニープラス限定作品はメインキャラの吹き替え声優が変わるのがルールなんですが今作は変わらなかった。メインキャラは。サブキャラ、ラジエータースプリングスのメンツは全員声変わってた。ちょっと寂しいな。
本作自体はロードムービー。ロードだけにね!!(2回目)別にロードだけにでもねえしな。かかってないから。あんま好きなタイプのロードムービーでもない。好きなロードムービーって目的地が目的地ではなくなり、それまでの道中で大切なものをすでに手に入れてたっていうとこなので、全然最終話でこれまでの学びを生かせてないメーターはあかんね。
道中、現代車たちが恐竜車から進化したものであったと言う衝撃の事実が明らかになったり、シャイニングのパロディしたり、メーターが死んだりしながら(ガチ)結婚式へ向かう。
特筆すべきことはほんとにないです。『カーズ2』と同じく世界観拡張の楽しさはあるものの楽しさ以外はほとんど皆無に等しい。これ描くために他の人の感想とか調べてたら車種に関してブチギレてる人がいて面白かった。興味深いの方の面白さね。車オタクのラセターが蒸発したのも一因なんだろうか。
そんな細かいとこはわからないのでまあ普通に楽しんだ程度です。でもいつか渋いライトニングはみたい。ドックみたいに指導者として落ち着いたライトニングが見たい。あとキングとチックも好きなので出てくれたら嬉しかったな。そんな感じですわ。